life is short, art is... 9月17日

金曜日。稽古時間は短いですが、基礎のあとはひたすら個人稽古です。
せっちゃんは黙々と運歩。ちかは飛んだり跳ねたり。私は座って。
探しています。


私は声が見つからない。
今ある声を壊せばよいのかもしれません。
でも壊したら、あのメロディーが歌えなくなるかもしれない。
と思うと、怖いのです。
語りたい。でも私は歌も大好きなのです。
浪曲、最高です。でも賢治の澄んだ詩も読みたい。
冬の厳しさに耐えられる声がほしい、でも苺の季節の声も失いたくない、
そう願うのは欲張りでしょうか。


たぶん、そうなのでしょう。だから私はいつまでも、くすんだままです。
芸の神様はそんな情けない私には目もくれず、相変わらずそっぽを向いています。


でも、時間はあまりありません。稽古をするしかありません。
「目をかけてやった記憶もないのに」、秋はいつの間にか来ています。