今日は基礎稽古のあと、全員がそろったところで、先日の発表会の反省会をした。

「声の出し方がよく分からなくなった」と首をひねる者あり、「一つひとつを丁寧にやろうと心がけ、自分なりに頑張れた」と充実感をにじませる者もあり。「あまり仕事ができなかった」と反省する声もあり、「間の取り方が分からない」「自分が今、何をやっているのか分からないうちに、まわりが動いている」と悩む声もある。

「間」や「自分が今、何をやっているのか」を、役者が捉えられるかたちで「分かる」ということは、永遠にないのではないだろうか。捉えられるべき何かが、どこかで私たちを待っているわけではない。舞台は何かではなく、生まれるものだ。そして生まれた瞬間に、消える。だからこそ、役者の悩みは尽きない。

身内だけの小さな発表会が終わり、また、淡々とした稽古の日々がはじまる。こうしてまた春を迎え、「精進」という言葉の深みを、あらためて知る。

それにしても、あれでたったの15分という発表となると、2時間という気の遠くなるような舞台はどこにあるの〜!?と思ってしまうのは私だけだろうか。いやいや、そんなことを言っていてはいけない。

精進します。