「眼は横にあり、鼻は縦に付き」
- ちか
舞台を作るとき、冬泉響ではその芝居の意味や、内容をほとんど考えない。
いかに心地のよい音をだすか、群読をそろえていくか。
声の密度、からだのキレにこだわる。
1つの作品ができ、役者は舞台に立つ。
やはり出来上がっても芝居の内容や意味はわからない。作っていた時と同じように、声や動きを見せることに重点を置いている。
舞台を観てるお客さんだけが、それぞれに「眼は横にあり、鼻は縦に付き」の意味を見つけ出す。
公演が終わり、今になってですが「あ、そうか」と何かが降ってきました。ことばでは表現できませんが。
それを感じた瞬間に1つひとつの台詞や音が、一ヶ所に集まりだしました。
「私は、生きている。」
今回の芝居はこれだったんだなぁ。