[稽古場の声]

今日は朝から一日、週末の彦部家紅葉狩りウィークで行う「夢十夜」の稽古をしました。
和服を着て4人行燈のそばに座ると、気持ちも引き締まり「夢十夜」の世界にすっと引き込まれる。前半45分、後半45分。これを3回繰り返しての通し稽古。じっと正座をしている。悟れない我等にとっては、まるで第二夜の心境。


   背中が棒の様になつた。膝の接目が急に痛くなつた。膝が折れたつてどう
   あるものかと思つた。けれども痛い。苦しい。


   無だ、無だと舌の根で念じた。  (第二夜)


休憩時間、近くの神社にみんなでお参り。暮れ方の空と散りゆく紅葉に、少し胸がキュンとなりました。

そして稽古も終わり

   とうとう精根が尽きて、手が蒟蒻のように弱って、 (第十夜)

みんな膝も足首も蒟蒻になったと笑いました。ともに乗り越えた一体感というのか、さわやかな気分です。きっと素敵な「夢十夜」になるでしょう。

       ぎあに