10月2日 群読づくり

工房での作業のため、稽古場に来られなくなった先生から「群読、考えてみて」とのお達しがあり、久しぶりに、群読づくりに取り組みました。

あたらしい脚本の群読部分をまえに、「じゃ、やってみて」と言われるときほど、私たち役者が途方に暮れる瞬間はありません。道筋などいっさいない、真っ白な空間に、非情なほどあっさりと、「じゃ、いってらっしゃい」と、ぽんっと投げ出される感覚です。

目のまえにある一行の詩。さて、どこから近づいていけばよいのか。入り口が見つからない。眺めていても仕方がないので、とにかく私たちの声とからだを一語づつにぶつけては、やり直す、という繰り返しで、一日はあっという間に過ぎていきます。