大学の近くに、学生が運営する劇場があります。

多くの学生が劇団に参加しているため、演出や役者が次々に入れ替わって、毎週、新しい劇が上演されています。開演直前まで客席への扉が開かないため、中に入ると狭いカフェに学生がごったがえしていて、息苦しいほどです。チケットを売るのもコーヒーを売るのも学生です。先日の劇に出ていた学生もいます。誰もが一人前の役者や観客やスタッフのふりをしています。
今回の劇は、大小のいくつかのスクリーンをつかって芝居と映像とを混ぜて構成したものでした。劇の終盤、若い女を演じていた学生が、上半身、裸になったのには少し驚きましたが、劇自体にそれほどの密度がなかったことが哀しく思われました。学生の劇ですし、内容は様々です。ただ、たとえ学生でも、ジョークを言ったり笑いを取ったりする場面などでは、やはりこちらの人たちは上手いな、と感心することが多いです。