• 薫 

週末の稽古の合間に、今月の30日に「注文の多い料理店」朗読をさせてもらう伊勢崎市児童センターの下見に行ってきました。

週末ということもあって、たくさんの子供たちが元気に飛び跳ねていました。幼稚園を大きくした感じの、ピンク色の建物です。当日は、「読書まつり」ということで、一日中、色々な部屋を使って、宮澤賢治の作品の読み聞かせを行ったり、小中学生による詩の朗読の発表会をしたりするそうです。プラネタリウムもあって、そこでは『銀河鉄道の夜』に関連したものを上演するそうです。

私たちが朗読を行う部屋は、跳び箱やサッカーゴールがあったり、ロープがぶら下がったりしている体育館です。それほど広くはありませんが、天井がかなり高く、2階まで吹き抜けています。声を少し出してみました。響きますが、声がひろがってしまって、群読は合わせにくいです。まとまった感じが出ません。自分の声が跳ね返ってこないので、自分がどんな声を出しているのかもよく分かりません。

私たちが一斉に声を出すと、まわりで遊んでいた子供たちがほんの少し間、しんと静かになります。そして再び、元気に騒ぎ出します。ある男の子はわざと私たちのそばに来て、ボールを思い切り蹴って見せてくれ、跳ね返ったボールがかなりの勢いで私の腕に命中しました。ほら、だめでしょ!とお母さんに怒られて一瞬しずかになったかと思うと、また別の場所へ行って元気に遊びはじめました。

今度の観客は、子供たちです。
あのまっすぐな瞳にまた見つめられるのかと思うと、緊張します。楽しみですが、難しいです。先月の夢十夜とは、全く違った気持ちで臨まなければいけないだろうと思っています。